公 立 中 高 一 貫 校 受 験 対 策 プ ロ 個 別 指 導   東 京 進 学 セ ミ ナ ー

親子で学ぶ 桜修館作文教室

・そもそも桜修館作文って何?
・桜修館作文の採点の基準は?
・低学年はどのような学習をすればよいのか?

親子で学んで受検に対する不安をなくしましょう。

お父様、お母様には、桜修館作文の出題傾向、ご家庭での最も有効的な勉強のやり方を。
お子様には、過去問を分かりやすく解説。低学年でも分かるように書き方の手順をレクチャーします。

・桜修館作文、出題傾向の変化

平成18年度に開校と共にスタートした桜修館中等教育学校の適性検査。初年度の作文問題は「あなたの考える未来の学校について考えたことを書きましょう」といった、小学生が書くにふさわしいテーマでした。ここから14年。桜修館の作文は試行錯誤を重ね出題傾向も大きく変わってきました。そして、出題傾向が変わっていくと同時に受検生に求められるスキルも変わってきています。

・桜修館の作文は説明文です。

まず、最初にお伝えしたいことは、「学校作文」と「桜修館作文」の採点基準は全く違うということです。そもそも学校作文には決まった採点基準がなく、「考えたこと」ではなく、体験に対して「思ったこと」を書けば相応の評価はもらえます。これに対し「桜修館作文」はすべての過去問に「あなたの考えたことを書きましょう」とあるように、資料から考えたことを分かりやすく論理的に説明しなくてはなりません。桜修館の校長先生がかつて「桜修館の作文は説明文です」と仰っていましたが、まさにここが肝となるのです。小学校で習う作文は「感想文」桜修館の作文は「説明文」ここには大きな違いがあります。

・桜修館作文の採点基準

桜修館中等教育学校が創立してから8年目ぐらいまでは、以下の三つが採点の基準だったと言われています。

①設問の意図を正しく読み取れているか
②自分の主張を最後まで矛盾なく貫いているか
③作文に対する意欲はあるか

つまり、この時期の桜修館作文は、詩や極めて短い文章、写真、イラストなど、極めてシンプルな資料から、出題者が意図するテーマを踏まえた主張を立て、体験を交えて一貫性のある作文を書くことができれば及第点に届いたと言えましょう。また、③から分かるように、意欲とはつまり、「僕(私)は絶対桜修館に合格したい!」という意気込みであり、そのためには、誤字脱字に細心の注意を払い、丁寧な文字で字数制限ギリギリまでマスを埋め、意気込みが感じられる作文であれば大きく加点されたことも考えられます。

・最初に乗り越えるべき「作文の壁」

ここで作文の苦手な受検生が最初にぶち当たる壁が「何を書いていいのかわからない」つまり、どのように主張(テーマ)を立てていいのか分からないという点です。この壁をどのように乗り越えていくのかを親子でじっくり考えてみましょう。もちろん、ここでは読書量や語彙が豊富な生徒が優位になります。語彙力を高めることは一朝一夕ではできませんが、受検生である子どもと、ニュースや新聞などの題材からディスカッションすることにより、言葉を知り発想力は豊かになっていくこともあるでしょう。この発想のやり方を今回の作文教室では正しくレクチャーしていきます。

・ここ近年で加味された桜修館作文の採点基準とは

また、ここ近年、厳密に言ってしまえば平成29年度から古典引用、論説文の読解などからの出題となり、問題傾向が難化する一方で採点基準も大きく変わってきたと考えられます。それは、桜修館のみならず、多くの公立中高一貫校が募集要項で定める「他者を思いやる気持ち」「リーダーシップ能力」や「知的好奇心の高さ」「問題解決能力」を採点基準として加味されています。そうなると、これまでのコツを体得しただけの型はめ作文にプラスαが必要となるのです。

つまり、①「設問の意図を正しく読み取れているか」という部分に関しては、読解能力が加味され、②「自分の主張を最後まで矛盾なく貫いているか」という部分は設問の読取りからどれだけ建設的な主張を立て、極めて小論文に近い起承転結の正しい型で文脈を作り、また、主張を分かりやすく説明するために必要とされる具体例は、体験だけではなく新聞やニュースなどで見聞した事例や、書物に記されていた題材などの引用など「知的好奇心」や「要約力」も必要とされています。

このような、大学入試の小論文レベルの力を必要とする桜修館作文を学ぶにあたり、まずは受検生だけでなく保護者様にも、設問の読取り方、書き方を理解してもらいたく、さらに、このような高レベルの問題に向き合うために、受検学年ではない4年生、5年生には、どのような学習カリキュラムはふさわしいのかを一緒に考えてみたいと思います。

・受検学年以外にも有効な過去問演習

まずは、先記した三つの採点基準を桜修館作文の基礎と考え演習することが、受検学年以外の桜修館受検生にとって、最も効果的だと思われます。つまり、年度を遡った過去問演習を受検学年に到達する前にしっかりとこなせることが重要だと考えます。

例えば、かつて桜修館の学校説明会で、最も桜修館を象徴する問題と言われた平成21年度の「ごはん」の問題から考えてみましょう。

資料には、湯気のたった炊きたての「ごはん」のモノクロ写真のみが掲載されています。ここから、三つの採点基準を元に考えてみましょう。

ここから考えられる設問の意図とは、食料自給率について考えて欲しいのか、農家の人の苦労について考えて欲しいのか、それとも、この炊きたてのご飯が並ぶ食卓から連想して家族の温かみについて書いて欲しいのか…。おそらくどれも正解かと思われます。つまり、一つの事物から見えるものは極めて多面体だということを伝えたかったのではないでしょうか?この多面体から導き出した答えが桜修館の募集要項で定める「他者を思いやる気持ち」「リーダーシップ能力」などに近ければ近いほど点数が高くなると考えていいでしょう。

・桜修館作文書き方の手順

書き方の手順としては…
①資料から主張を見出す。
②主張に対する説明をする。(主張が「思いやり」であるのなら、私が考える思いやりとは~)
③体験や事例で主張に説得力をつける。
④まとめの段落として全体の要約を取り入れながら、主張を強調する。

この4点に留意し、正しい文章の型を守り、主張からのズレがなければ、作文は完成します。しかし、これはあくまでも桜修館作文の基礎です。シンプルな資料であれば、どのような題材であっても、発想力から主張を見出し矛盾のない簡潔な文章を書くことからスタートしましょう。桜修館のそして、平成29年以降の難化した作文問題に向き合うことのできる論理的思考力を養う時期でもあるのです。

受検相談・無料体験授業 今すぐお電話ください。